新型コロナウイルスの影響で、社会生活に多大な影響が出ておりますね。
状況は段々落ち着いて来ているようですが、これからも相当長期に渡って警戒していく必要がありそうです。
現在地球上に生きている我々は、皆、等しくこのウイルスに遭遇するのは初めてのことです。従ってこのウイルスに対する免疫(獲得免疫)を初めから持っている人はいません。しかし「自然免疫」と呼ばれる「病原体などの異物全般に対応する免疫機能」を、皆、生まれながらに持っています。よって、ワクチンや特効薬が開発されるまでの間、新型コロナウイルスと共に生きていかなくてはならない今、この時期に我々ができることは、「免疫機能を高めておくこと」ということになってくるのではないでしょうか。
それには昔から言われている「養生(ようじょう)」という考え方が大切です。「養生」とは、「生命を養うこと。健康の増進をはかること。」という意味です。
今、急にやったらすぐ効果が出るというものではなく、日頃から継続して行うことにより、ウイルスや細菌などに負けない体力を養っておくのです。
具体的には以下の3つの過不足に気を付けて生活していくことを心がけていただきたいです。
①睡眠(睡眠不足/眠り過ぎ)
②飲食(栄養不足/食べ過ぎ飲み過ぎ/味が濃いもの・脂っこいものでなく、淡泊なものが良い)
③汗(汗をかかない/汗をかき過ぎる)
特に汗に関しては、かけばかく程健康に良いと思われている方が多いのですが、過ぎたるは及ばざるが如しで、ダラダラ流れる程かくことは体にとっては負担です。マスクをしてジョギングしている方をよく見かけますが、これから暑くなってくるのでとても心配です。
又、「風邪を引いた時(感染症の初期)の養生法」について『傷寒論(しょうかんろん)』という漢方薬の古典には以下のように書かれています。
・わずかに発汗して病邪を排出する
・しかし発汗させ過ぎてはいけない(脱水による消耗)
・食事は熱く薄いお粥が良い(胃腸を温める)
・以下のものは食べない
〈生冷(生もの、冷たいもの)、粘滑(ネバネバ、脂っこい)、肉麺(肉類、小麦粉製品)、五辛(ニンニク、ネギ、ショウガ、ニラ、ラッキョウ)、酒酪(酒、乳製品)、臭悪(臭いの強いもの)〉
風邪っぽいから、調子が悪いからと、お肉を沢山食べたり、ニンニクをたっぷり取ったりして「栄養を取らなきゃ!」と思ってしまいがちですが、薄いお粥を食べて、症状に適した漢方薬を適量服用することを勧めています。
まずは、「病気にかからないこと」そして、かかってしまったら「軽いうちに治すこと」を目指して日頃から養生していきましょう!鍼灸で体調を整えておくことも大切な養生の一つです!
一緒にこの危機を乗り越えましょう!楽効堂でお待ちしております。
(※但し、発熱、咳、倦怠感、味覚嗅覚異常のある場合は、感染拡大予防の為、ご来院をお控え下さい。)